ライフサイクル論からみえる人生の課題

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どうも! ロフ です

「ライフサイクル論」とは、発達心理学者であり精神分析家であるエリクソンにより提唱された発達段階論です。

「人生において今の自分はどんな段階なのだろう」

そう考えたことがありませんか?

あなたが人生でぶつかる困難や壁。

このライフサイクル論を知っていれば、違った見方ができるかもしれません。

目次

1.ライフサイクルとは

発達心理学者であり精神分析家であるエリク・H・エリクソンは、人間の一生を「ライフサイクル」と捉えました。

そして、精神発達の過程を、

・乳幼児

・幼児期

・遊戯期

・学童期

・青春期・青年期

・成人期、壮年期

・老年期

の8つの段階に分け、その段階ごとに“心理的課題”と“危機”、“課題達成により獲得する要素”を分類しました。

各段階においてクリアすべき課題とクリアするための障害となるものが存在し、障害を乗り越えた時に得られるものがある、ということです。

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2.8つの段階の課題と障害

では、8つの段階をひとつずつみていきましょう。

(1)乳児期:「基本的信頼」vs「 基本的不信」

0〜2歳頃。

ここでの課題は、基本的信頼を得ることです。

この時期は、両親から受ける愛情を通して成長していきます。

おむつを変えてもらったり、ミルクをもらったり、世話をしてもらうことで両親に対しても自分に対しても信頼が得られます。

基本的信頼を得られた場合、「希望」を得ることができます。

逆に、この時期に基本的信頼が欠如すると、不信感へと繋がり、希望は得られません。

この時期に適切なケアが行われないと、その子の人生観に大きな悪影響を与えてしまうと考えられています。

(2)幼児期:「自立」vs「恥と疑惑」

2〜4歳頃。

ここでの課題は、自立することです。

この時期には、自分で食事ができたり、歩けるようになったり、話ができるようになったり、できることが増えていきます。

その一方で、できなかった時には「恥」ととらえたり、できなかったらどうしようという「疑惑」が生まれることもあります。

この羞恥心や不安を乗り越え、自立していくことで、「意志」を得ることができます。

(3)遊戯期:「自発性」vs「罪悪感」

4〜5歳頃。

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ここでの課題は、自発性を高めることです。

この時期は、いろいろなことに興味を示す時期で、自発的に遊ぶことも多くなります。

親から注意されることもあるでしょうが、その「罪悪感」ばかりを抱えずに、自主的に行動することが求められます。

そうすることで、「決意」を得ることができます。

(4)学童期:「勤勉性」vs「劣等感」

5〜12歳頃。

ここでの課題は、勤勉であることです。

この時期は、小学校などの集団で生活するようになりますが、授業や宿題に勤勉に取り組むことで自信を付けていきます。

その一方で、他の子と比べて「劣等感」を感じてしまう場面も多くあります。

そのような場面でも諦めずに努力することで、「才能」を得ることができます。

(5)青春期・青年期:「アイデンティティ」vs「混乱」

13〜19歳頃。

ここでの課題は、アイデンティティを確立することです。

この時期は、中学生や高校生にあたる時期です。

自分自身は一体何なのか、という問いに向き合い、自己を確立していきます。

一方、自己を確立できず、自己嫌悪感や無力感を持ち、自らの人生において責任のある主観的選択ができなくなる状態がアイデンディティの「混乱」です。

ここで自己を確立することにより、「忠誠」を得ることができます。

(6)成人期:「親密性」vs「孤独」

20〜39歳頃。

ここでの課題は、親密な関係を築くことです。

この時期は、就職をしたり家庭を持ったりする時期であり、会社や友人、パートナーとの仲を深めていく時期です。

そこででてくる障害は、「孤独」です。

社会的に孤立した状態は、幸福にはなりにくいものです。

親密な人間関係を築くことで、「愛」を得ることができます。

(7)壮年期:「生殖性」vs「停滞」

40〜64歳頃。

ここでの課題は、次世代に継承できるものを生むことです。

家庭では子供を育てたり、仕事では後輩を育てたりする時期ですね。

次の世代を支えるものを生み、次の世代の人たちに譲りわたす時期です。

しかし、次世代に何も継承せずに、自分のことのみを考えていると、そこで「停滞」してしまいます。

次世代の人を育てることで「世話」を得ることができます。

(8)老年期:「統合」vs「絶望」

65歳以上。

ここでの課題は、自己統合をすることです。

この時期は、人生の振り返りや締めくくりにあたる時期です。

自分の人生は満足であった、と統合していくことで、幸福に人生を終えることができます。

一方で、老いに「絶望」したり、老後に大きな不安を抱えることもあります。

「いい人生であった」と人生を統合させることで、「英知」を得ることができます。

あなたのクリアすべき課題は何だったでしょうか?

私は成人期。

親密な関係を築くことが課題でした。

仕事では同僚といい関係を築き、パートナーとは仲を深めていくことが大切のようです。

結婚や出産により家庭を円満に築く人も多い中、孤独に悩まされている人もいるかもしれません。

本当に孤独な人は少ないと思います。

あなたの周りにはたくさんの人がいるでしょう。

孤独という障害を乗り越え、愛を得ることで幸福になれるようです。

また、子育てにも活かせるように思います。

乳児期は毎日がお世話に追われ大変なイメージですが、このお世話こそが今のその子の課題であり、今後の人生にとっても大切であることがわかると、少し気持ちが変わるかもしれません。

遊戯期には、ヤンチャな子にはついつい怒ってしまうことが多くなりそうですが、自主的に何かをすることがその子の課題だということがわかれば、広い心で受け止められそうです。

さらに、今後の人生においても、これから自分が何を成し遂げていくべきなのかがわかります。

これから起こるジレンマをある程度事前に知っておくと、いざその時がきても心の準備ができているかもしれません。

このライフサイクル論を知っておくと、人生において自分がどの時期であり、どのような課題をクリアすべきかがみえてきます。

誰しも生きていれば、その時期によって壁や困難にぶつかることがあると思います。

その度に課題と向き合わなければいけませんが、このクリアすべき課題がみえていれば、解決しやすくなるかもしれません。

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3.アイデンティティ

ライフサイクル論の青春期・青年期で、「アイデンティティ」という言葉がでてきました。

この「アイデンティティ」もエリクソンが提唱した概念です。

エリクソンは、アイデンティティの感覚を、

「内的な斉一性(自己をまとまりのある不変な同一の存在として認識していること)と連続性(過去から未来にかけての時間的な流れのなかでの自己の安定性)を維持しようとする個人の能力と、他者に対する自己の意味の斉一性、連続性とが一致したときに生じる自信」

と定義しています。

自己の属性には、名前や身体的特徴、性格、価値観、社会的役割、身分など多様な側面が含まれますが、アイデンティティの感覚は単なる自己概念や自己定義ではありません。

・・・なんだか難しい感じですね。

つまり、昨日までの過去の自分と明日からの未来の自分は、時間や環境が変わっても「私は私である」という感覚や、「私は私らしく生きている」というような確信に近い感覚です。

自分の信念や個性を確立するアイデンティティは、生きていく上で非常に大切なものです。

自分自身を深く見つめ直すことで、人生における新しい目的を見つけることになるかもしれません。

ロフ てき まとめ

ライフサイクル論やアイデンティティについて知ることで、あなたらしい人生を送りましょう!